仕事と生活の両立には働き方の見直しが必要

仕事と生活の両立が難しくなっているのが、介護業界の現実だ。介護業界は人手が不足していることで、一人の職員に要求される仕事量が増加してしまっている。その結果、長時間労働を行うことになり、仕事が生活を圧迫してしまっている傾向がある。仕事量が多いことで、体力面と精神面の両方が削られてしまい、離職する人が増えて、さらに人手不足が深刻化するという悪循環だ。この状況を打破する対策として考えられるのが、働き方の見直しだ。

介護職は利用者のサポート以外に、清掃やシートの交換、衣類の洗濯といった仕事まで行っている。これらの仕事を役割分担することで、体力面の問題が解消されるだろう。仕事量が少なくなるため、職員に余裕が生まれる。長時間労働は仕事量の増加によるものであったため、仕事量が減ってしまえば短時間勤務という選択もできるようになるだろう。短時間勤務という働き方が可能になることで、2時間や3時間だけ働きたいと考えていた人も、介護職に注目するようになる。そうなれば徐々に介護業界の人手不足も改善される可能性が高い。人手不足が解消されれば、職員が休暇を取りやすい労働環境が実現する。気軽に休暇を取れるようになれば、体力面だけでなく精神面の回復も見込めるだろう。

精神面のダメージは休暇だけでは回復しないパターンもある。そのことを考えて、カウンセリングやストレスチェック制度の導入を検討しておくのもお勧めだ。精神面のケアができる環境が整えば、介護業界で働きたい人も増えるだろう。